Case
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和の雰囲気を高めようとするならば、自然石の景石や飛石、竹垣やコケなどはやはり欠かせないアイテムです。
建仁寺垣などの高さがある竹垣は、美しい背景や目隠しの役目を果たします。
金閣寺垣や四ツ目垣などの低めのものは、仕切ることで導線が生まれ、平坦な庭の添景となり、人の手のぬくもりを感じる庭となります。
竹はやがて朽ち果て(儚さ)、石は不動で深みを増していく(強さ)。この非対称の存在が和庭の魅力のひとつであります。
大石で山や谷を表現し、玉石や砂利を流れや水に見たて、そこに相応しい木や草花を加えて、人は庭で自分専用の無二の風景を手に入れます。
そして天空からの恵みや試練を受けながら、表情を変えていく眺めを楽しみます。
好きにやっていいと言われ、図面も引かず夢中になってこの庭を造りました。
近頃はこのタイプの庭を欲しがる人は少ないとは思いますが、ご主人は、「この庭を眺めながら、是非あなたと酒が飲みたい」と言ってくれました。
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